屋外に出かけるときや動物と触れ合うときは、蚊やダニに咬まれないように注意しましょう。
気温が高くなる季節には肌の露出が増え、病原体を媒介する蚊やダニに咬まれる可能性があります。特に、屋外での活動はリスクが高まります。
蚊やダニを媒介するの感染症は、時に生命に関わる重篤な症状を引き起こす可能性があります。予防するためには、蚊に刺されたり、ダニに咬まれないようにすることが大切です。
蚊媒介感染症とは、病原体を保有する蚊に刺されることによって起こる感染症のことです。
主な蚊媒介感染症には、下記があります。
これらの感染症は主に熱帯、亜熱帯地域で流行しています。
日本においては、日本脳炎以外の蚊媒介感染症は、海外からの輸入感染症としてみられていますが、デング熱に関しては2014年に国内感染例が報告されました。
蚊の発生を防ぐには、水たまりをなくすことが最も有効です。
蚊はペットボトル1杯程度の水が、1週間以上たまる環境があれば成虫となります。
特にヒトスジシマカは活動範囲が狭いので、よく刺される場所の周辺には蚊の発生源となる水たまりや、藪、草むらなどの潜み場所が見つかります。
住宅周辺は気づきにくい発生源が多いので、こまめな対策が必要です。
不要なものがあれば片付けましょう。水がたまりやすいものは1週間に1度水を捨てる、もしくは交換することを心がけると発生防止につながります。
ダニ媒介感染症とは、病原体を保有するダニに咬まれることによって起こる感染症のことです。
人が野外作業や農作業、レジャー等で、ダニの生息場所に立ち入ると、ダニに咬まれることがあります。
ダニがウイルスや細菌などを保有している場合、咬まれた人が病気を発症することがあります。
主なダニ媒介感染症として、国内では回帰熱、重症熱性血小板減少症候群(SFTS)、ダニ媒介脳炎、日本紅斑熱、ライム病、ツツガムシ病などがあります。
マダニの多くは、人や動物に取り付くと皮膚にしっかりと口器を突き刺し、長時間(数日から長いものだと10日以上)吸血します。吸血中のマダニを無理に取り除こうとすると、マダニの口器が皮膚の中に残り化膿することがあるので、皮膚科等の医療機関で適切な処置(マダニの除去や消毒など)を受けてください。
また、マダニに咬まれたら、数週間程度は体調の変化に注意し、発熱等の症状が認められた場合には、「ダニに咬まれた」と告げた上で医療機関を受診してください。
ツツガムシは田畑や山林、草むらなどに生息するダニの一種で、ツツガムシ病とはツツガムシが媒介する感染症です。群馬県では、年間10~20人ほどの患者が報告されています。例年10月~12月にかけて多く発生しますが、春先の報告も増えているので注意が必要です。過去に報告された推定感染地域は北毛地域となっています。
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