子持山登山道コースガイド
黒井峯から望む子持山 6月
交通規制情報(令和6年4月22日更新)
4号橋付近での倒木による通行止めについては、解除されました。
クマの目撃情報
令和6年10月22日13時頃、子持山の6号橋と7号橋の間で、体長80cmほどのクマ1頭の目撃情報が寄せられましたので、御注意ください。
子持山の地形
子持山は那須火山帯に属し、火山活動を始めたのは第四期の中頃(50から60万年前)です。獅子岩(大黒岩)と呼ばれる火山岩頸を中心に長い間噴火をくりかえし、噴火した溶岩や火山礫などが積み重なって富士山型の成層火山が作られました。
この間、何回かにわたって岩脈が貫入しています。噴火活動の末期に大爆発が起こり、山頂部分が吹きとばされ、そこに小さなカルデラができました。発生した泥流は南に流れ、扇状地が形成されました。カルデラの中にできた中央火口丘が現在の山頂(笠上1296メートル)です。
子持山は噴火活動をやめてから長い年月が経過しているので、火山岩頸や岩脈など火山の内部を直接みることができるのです。
びょうぶ岩
岩脈の一つである屏風岩は、一枚の岩の板です。かたい安山岩が長い間の浸食にたえてできあがった自然の芸術作品です。水平にはいった柱状節理がみごとです。
しし岩(大黒岩)
高さ約100メートルの円筒形の岩の塔が、しし岩です。火道につまっていたマグマが冷えはげしい浸食にうち勝って残された火山岩頸です。火道というのは地下深くから火口まで、マグマやガスの通路になった、パイプ状の細長い穴のことです。
しし岩を中心としてほぼ放射状に走る岩脈は火山岩頸とともに日本で最もすばらしいものの一つといわれています。
頂上に立てば三国連山をはじめ県境の山々利根川の蛇行する関東平野を一望のもと見渡せる景観を味わえます。
8号橋より上流部
切り立った岩壁をみるとたくさんのスコリアを含んだ凝灰岩が多く、溶岩は少なく、時々薄いものが挟まれている程度です。この付近は子持山の火山活動が始まったころの噴出物です。長い間、浸食を受け塔のようになったものや、弱い部分が激しく削り取られて、洞穴ができたり、橋のようになったりしているものがみられます。
登山コース
お知らせ
-
「大タルミ」付近(柳木ケ峯--浅間の間)では滑落事故が発生しており、付近を通過する際には充分ご注意ください。なお、子持山登山道は起伏が多く中上級者向けのコースです。充分な装備で登山ください。
- 万が一に備え、登山計画書を群馬県警察本部地域課又は渋川警察署に事前に提出しましょう。
登山届の提出 群馬県警察(渋川市のサイトを離れます )
- お車等のナビをご利用の際は、「渋川市中郷2910」を設定してください。渋川伊香保IC又は赤城ICから約30分です。また、冬は積雪によりスタッドレスタイヤ等が必要になる場合があります。
コース1
- 子持神社からソゲ石まで1時間
- ソゲ石から浅間まで2時間
- 浅間から大タルミまで30分
- 大タルミから柳木ヶ峯まで1時間
- 柳木ヶ峯から笠上(子持山頂)まで20分
- 笠上(子持山頂) から柳木ヶ峯まで20分
- 柳木ヶ峯から大タルミまで30分
- 大タルミから浅間まで40分
- 浅間から子持神社まで2時間10分
コース2「大タルミ」付近(柳木ヶ峯から浅間の間)滑落事故あり注意
- 6号橋からしし岩まで1時間15分
- しし岩から子持山まで1時間
- 子持山から柳木ヶ峯まで20分
- 柳木ヶ峯から浅間まで1時間10分
- 浅間から5号橋まで1時間
6号橋から標識にそって、尾根づたいに登っていきます。登りつめて、しし岩から子持山を経て浅間にいたります。浅間から下った先の円形の梵字石附付近に標識があり、左に尾根を下ります。樹林帯をどんどん下っていくと5号橋に出ます。
コース3
- ミニダムから十二まで1時間20分
- 十二から柳木ヶ峯まで30分
- 柳木ヶ峯から子持山まで20分
- 子持山からしし岩まで50分
- しし岩から屏風岩まで50分
- 屏風岩から登山道入口まで5分
子持山登山道入口の標識を右に見ながら、道路の終点まで行き、そこから沢づたいに登っていきます。かなり登りつめると標識があります。右に道をとり、そそり立つしし岩を右手に見ながら左へまわりこむように進むと、大きな石祠のある十二に着きます。柳木ヶ峯の分岐から山頂を往復し、しし岩、屏風へ下ります。
コース4
- 子持神社から3号橋上流まで40分
- 3号橋上流から5号橋上流まで10分
- 5号橋上流から登山口まで5分
- 登山口から屏風岩まで5分
- 屏風岩からしし岩まで50分
- しし岩から子持山まで1時間
- 子持山からマイクロウェーブまで20分
- マイクロウェーブから国民宿舎わらび荘まで1時間30分
- 国民宿舎わらび荘からJR吾妻線中之条駅までタクシーで30分
タクシーで子持山登山道まで行けますが、子持神社で降りて参拝をすませ林道を進みます。道の両側には、50万年前に噴火した子持火山の名残の溶岩や岩脈がみられます。7号橋を過ぎると山側の鳥居の奥に子持神社奥の院がひっそりと建っていて、すぐに子持山登山口の標識があります。登山道は沢づたいにあるので、何度か沢を横切りながら登って行きます。沢の水量は普段は少ないのですが、雨期等で水量が増すと判別できなくなるので、そのときはとにかく沢からずれないようにします。少し登ると左側に屏風岩がおおいかぶさるように現れます。厚さ17mの岩がコースにそって50から60メートルの幅で垂直の板のようにそそり立っています。屏風岩を通り過ぎると「円珠尼の歌碑」が左手に建っています。さらに沢づたいに登っていくと水飲み場の看板があり、わき水が出ています。ここを過ぎると普段は水の流れのない沢づたいのコースとなりますが、傾斜がしだいにきつくなり、足元がすべりやすいので注意が必要です。斜面を立木につかまりながら登っていくと尾根に登りあげます。しし岩へ向かう尾根は岩と木の根が露出した所が多いのですが、途中右手に巻き道が分かれ、こちらの方が楽に登れます。しし岩の頂上からは三国連山をはじめ関東平野が一望でき、最高の場所です。しし岩からしばらくヤセ尾根を登っていくと、まもなく落葉樹林帯の道になります。山頂のすぐ下に岩場があり、急登を終えると南北に細長い子持山の頂上に着きます。山頂からのパノラマもこれ絶景かなです。下りは、西へマイクロウェーブまで行き林道を下り、国民宿舎わらび荘のある中山峠に出ます。
コース5「大タルミ」付近(柳木ケ峯から浅間の間)滑落事故あり注意
- 子持神社から登山道入口まで1時間
- 登山道入口から屏風岩まで5分
- 屏風岩からしし岩まで50分
- しし岩から子持山まで1時間
- 子持山から柳木ヶ峯まで20分
- 柳木ヶ峯から浅間まで1時間10分
- 浅間から炭釜まで30分
- 炭釜から仏岩まで30分
- 仏岩から二本木まで5分
- 二本木からソゲ岩まで25分
- ソゲ岩から子持神社まで40分
山頂から下ってきて、柳ヶ峯の分岐を右にとり樹林帯を下りきると大きな石の祠がある十二を通り、尾根づたいに浅間に着きます。今登ってきたしし岩が正面に望めます。日本一といわれるしし岩の火山岩頸や放射状岩脈が手にとるようにわかり、遠く赤城山のすそ野に広がる大地を見渡すことができます。さらに梵字で「大日如来」と刻まれた円形の石や石祠、地蔵など山岳信仰の名残に出合いながら尾根道を下っていくと、樹林帯の中に梵字が刻まれた石があり、子持神社までもう一息です。
コース6
- 登山道入口から屏風岩まで5分
- 屏風岩からしし岩まで50分
- しし岩から子持山まで1時間
- 子持山から車道まで20分
- 車道から小峠まで30分
- 小峠から旭まで40分
- 旭から寺尾まで50分
- 寺尾からJR上越線沼田駅までバス10分
山頂からの下りは、西へ郡界尾根のカヤトの道に入り二分します。尾根筋は右の登山道を行きます。まもなく左後方に見えていたマイクロウェーブへ至る車道へ出ますが、車道を横切りふたたび登山道へ入ります。ヤブの中で登山道が二分するので、右にとってややヤブの濃いなかを行くと、すぐに歩きやすいみちになります。さらに下り沢沿いの幅広い道に下り立ち、しばらく行くと小峠に着きます。峠から右へ下ると車道にでます。ほどなく右からの車道を合わせ、畑がみえてくると旭開拓の集落に入り、車道を寺尾のバス停まで歩きます。