クマ出没時の対応について
春から秋にかけてはクマの行動が活発になり、農地や集落など人間の生活圏内での目撃・出没情報が多くなります。
全国的にも目撃・出没情報が増加傾向にありますので、特に山沿いの地域では十分注意してください。
また、登山などで山に入るときには、クマとのトラブルを防ぐために以下のことに注意してください。
群馬県クマ出没マップが公開されました!
群馬県内の各地で目撃されたクマの目撃情報が、群馬県のホームページ上で公開されています。
クマとの遭遇は、突発的に起こることが多く、予測することは困難です。
日常生活や登山などお出かけの際の事前知識としてお役立てください。
住宅地での出没について
ドングリなどの堅果類が不作のため、山沿いの地域では庭先にある柿の実や栗などを求めて出没している事例が発生しています。
冬眠に備えて食欲が増しており、堅果類が不作のときは行動範囲が広くなる可能性もあります。
人が住む地域にクマを寄せ付けないように次のことに注意してください。
- 庭先にある柿や栗など、エサになるものを放置しないでください。
(補足)可能であれば木になっているもの、落下したもの含めて片付けるようにしてください。
- 住宅の周囲や、畑に収穫残渣物や生ごみなどのエサになるものを放置しないでください。
クマの生息地である山に入る場合
山にはクマだけでなく多くの野生動物が生息しています。山に入る場合は、動物の生息地に侵入していることを自覚しましょう。
クマと出会わないために
- クマ鈴やラジオなど音の出るものを持って行きましょう。
- もしもの時のために、市販されている撃退スプレーを持参しましょう。
- クマの行動が活発になる時間帯(早朝や夕方の薄暗い時間帯)を避けましょう。
- ハイキングやキャンプで出たゴミは(食べ残したものを含む)必ず持ち帰りましょう。
- 集落周辺や農地から、生ゴミや収穫残渣などの動物を誘引する物を除去しましょう。
- 山菜採りやバードウオッチングなどに夢中にならずに、周囲の音に注意しましょう。
- 新しい糞や足跡を見つけた時は、すぐに引き返しましょう。
クマと出会ってしまったら
慌てず、騒がず、落ち着いて、クマとの距離に応じて対応しましょう。
走って逃げたり、大声を出したりすると、クマがパニックになって攻撃してくる危険があります。
遭遇したのが小さな子グマでも、近くに母グマが潜んでいる可能性があります。可愛いからといって、近づいたり、写真撮影するのはやめましょう。
クマとの距離が離れている場合(こちらに気付いていない場合)
クマから目を離さずに、ゆっくり静かに立ち去りましょう。
クマとの距離が近い場合(こちらに気付いた場合)
- クマから目を離さずに、ゆっくり静かに後退しましょう。(クマに背中を向けない)
- 万が一クマが突進してくることに備えて、クマとの間に障害物(立木や岩など)がくるようにしましょう。
- クマ撃退スプレーを持参している場合は、安全を確認しつつ噴射準備をしましょう。
クマが向かってきた場合
- 威嚇突進の場合は、途中で止まって後退することがあります。この場合はクマとの間に障害物がくるように、ゆっくり後退してください。
- 突進が止まらず、クマ撃退スプレーを持参した場合は、クマの目や鼻をめがけて噴射しましょう。
クマに襲われたときの防御態勢
スプレーが効かない、またはスプレーを持っていない場合は、ケガを最小限に抑えるために防御態勢をとりましょう。
- 首の後ろに両手を回し、うつ伏せになってください。首、顔、腹部の急所を守るための態勢です。
- リュックサックなどを背負っている場合は、背負ったままでいるとプロテクター代わりになります。
- 転がされても元の態勢に戻ってください。
住宅地周辺でクマを目撃したら
冬眠から目覚めたクマが活動を開始すると、餌を探して住宅地に迷い込んだり、生ゴミなどの匂いに引き寄せられたりして住宅地周辺にもクマが出没することがあります。
住宅地周辺でクマを目撃したら、以下のとおり対応してください。
- 近くに避難できる場所(建物や車の中)があれば、避難しましょう。
- 近くに避難できる場所がなければ、山での遭遇時と同じように距離に応じて対応しましょう。
- 避難等により危険がなくなったら、市役所や警察へ通報しましょう。