水道水中のPFAS(フッ素化合物)に関する説明会を開催しました
市では、市内全域に水道水を供給していますが、現在、行幸田の一部、有馬、八木原、半田の一部地区に給水している有馬配水池の水源井戸からPFASが検出されており、水質監視強化や水質改善に向けた取り組みを実施しています。
現状では、水道水から国の暫定目標値を超えるPFASの値は検出されていませんが、市の現状と取り組みをお伝えし、また、PFASについて理解を深めていただくため環境省の職員を招き、説明会を開催しました。
開催日時
令和7年6月3日(火曜日)午後1時30分から午後4時
会場
渋川市役所本庁舎3階大会議室
参加人数
132人
説明資料
(1)市のPFASの現状と取り組みについて(渋川市上下水道局)(pdf 677 KB)
(2)有機フッ素化合物(PFAS)に関する環境省の取組(環境省水・大気環境局)(pdf 1.80 MB)
当日の主な質疑
Q.市内でも検出されている地域が限定されている。原因を究明していくつもりはあるのか。
A(渋川市).原因の追及をしていかなければならないことについては承知しておりますが、かかる年月や金額を考慮し、少しでも早く代替水源の確保や給水区域の変更、管路布設といった対策を進めていきたいと考えています。一方で、原因が不明であることへの不安も理解しています。順番として、まずは対策に力を入れていきます。
Q.PFASが不安であるため水を買っている。実際に余計にお金がかかっているのだから、その分水道料金から減免してもらいたい。
A(渋川市).減免については考えておりません。市としては、暫定目標値を満足し、さらに数値を抑えていくことに注力して皆様に水を提供していくことが、市の責任であると考えています。
Q.アメリカと比べて、日本の基準は甘すぎる。基準を改めてもらいたい。
A(環境省).各国の目標値等について、アメリカでは、PFOS、PFOAそれぞれ4ナノグラム/リットルとすると公表されています。一方で、オーストラリアはPFOAで560ナノグラム/リットルと、国によって様々です。内閣府食品安全委員会では、健康への評価を独立した立場で科学的に実施しており、アメリカなどが参照した知見を含めて評価がなされ、その結果を受けて、環境省で50ナノグラム/リットルという設定をしました。また、アメリカでは規制の施行がまだ先になります。環境省では、令和8年4月からまずは義務化をする、水質基準化することによってきちんと50ナノグラム/リットルを下回っていただくように進めていくこととしています。
Q.検査値が3月よりも4月の方が高い。理由は分かっているのか。
A(渋川市).はっきりとした原因は分かっておりません。水流の早さや降水量など諸々が影響しあっているのではないかと推測していますが、断定できる理由はない状況です。
Q.暫定目標値以下とはいえ、それに近い数値が検出されているときもあり、不安である。それらの水が給水されていることについて、どう考えているのか。
A(渋川市).市内でPFASが検出されてしまったことについては、大変重要な問題だと認識しています。市としてはPFAS検出ゼロを目指して、抜本的な対策を講じていきますが、当面は、国の目標値を基準とし、少しでも軽減させるため給水区域の変更や水量調整などの対策を行ってまいります。
Q.暫定目標値以下とはいえ、検出されている以上、浄水器の支給ないし補助制度や、血液検査など対策を行うべきなのではないか。
A(渋川市).他の食品と同様に、水道水におけるPFASについても、50ナノグラム/リットルという一定の目標値があります。もしこれを超過した場合に、浄水器や交換カートリッジの補助、臨時の給水栓の設置、必要なところへ水を運ぶなど、どのような対策がとれるのかについて、既に市の内部で検討を進めていますので、ご理解をお願い致します。
Q.PFASについての血液検査・血中濃度についての考えは。
A(環境省).血液検査については、どの程度の血中濃度でどのような健康への影響が個人へ生じるか明らかになっていない状況です。外国で血中濃度への評価値を設定している例がありますが、暴露軽減対策を行うためのサンプル値のような位置づけであり、これを超えたら健康被害を生じるというものではありません。今後も知見を集めていく必要があります。